うんともすんとも言ってないけど、今日の放課後は川杉に付き合わなきゃならないらしい。
…まぁ、いっか。
どうせソウタはまた帰って来ない日が何日か続くだろうし。
家に居たって息苦しいだけだ。
そんなことを考えながら、午後の授業を過ごして放課後になると川杉が嬉しそうにあたしに近寄ってくる。
「行くぞ〜春〜」
あたしの手を引いてそう言う川杉はマジで馴れ馴れしい。
「手ぇ離して川杉」
「手のひらにボンドくっついて離れねぇんだよ」
「うっざ。そのボンド引き剥がしてあげようか」
離そうと強く手を引くと簡単に外れた。
無理強いをしない所はまぁまぁ良いかな。なんて、偉そうなあたし。