「…当たり前じゃん、似るわけないよ」




思ったより低くなった自分の声のトーン。

川杉がハッとしたようにあたしを見る。




「…そうだったな、義理、だっけ。」


「うん」



川杉とは高校一年生の頃から友達だから、あたしの親が再婚したことは知ってるんだ。



笑える気分じゃないけど川杉に笑顔を向けて、「似てたらあたしもっと可愛いかったかもねー」なんて意味の分からない冗談吐いた。



「ハルは可愛いよ」



川杉が、ヘラヘラした顔じゃなくて、真剣な表情でそう言ってきた。