家に着くと、川杉をリビングに誘導してソファに座らせてからキッチンに行ってお茶を沸かした。
「家広いなー。何人家族だっけ?」
「四人だよ」
…“家族”かぁ。
そこに違和感を感じて、眉を潜める。
「あぁ、弟が居るんだっけ」
「…あ、うん」
「何回か学校で見たことあるけど男前だったな。つかハルと似てねぇし」
川杉の言葉に、息が詰まりそうになる。
そうだよ、本当の姉弟じゃないんだもん。唇を噛み締めて、お湯をマグカップに注ぐ。
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