「肩掴め」
そう言われて、ソウタの肩に手を置いた。
軽々と持ち上げられて、地面に降ろされた。
地面に降ろされてもなお、あたしの腕はソウタの肩に回ったまま。
どうしても聞きたいことがあるんだ。
「……離してくんねぇかな」
低い声が頭上から降ってくる。
拒絶されたような気持ちになる。
覚悟を決めて、手に力を込める。
唇を噛み締めて、言葉を紡ぐ。
「……なんで、キスしたの」
ソウタの肩から手を離して下を向いたままそう問い掛けた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…