「お前の事姉貴だなんて思った事ねぇし」
グサリ、突き刺さるような言葉。
ソウタの茶色がかった瞳は真剣そのものだった。冗談なんかじゃない。
「またそんな事言ってるし。どんだけソウタがあたしを嫌おうがそれは変わらないんだからね」
いつもの調子で返すと、ソウタの瞳の奥が揺れたーー気がした。
体に熱を持ってるソウタの赤く染まった頬。ダルそうな表情。
ーーなんで義姉弟に、なったんだろ。
義姉弟になる前は、飲みに行ったりする友達だった。
あたしが高1で、ソウタが中学3年の頃だった。少しだけやんちゃしてた時だった。行きつけのバーで、何度かソウタの友達と顔を合わせるようになって。それから仲良くなってた。