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「えっと……じゃあね……」



「ああ、おやすみ。」




環方くんは私を家まで送ってくれた。



ああ!


公共交通機関でキスなんかしてしまった……!


いや……フツーかな。

フツーか……。





遠ざかる環方くんの背中をじっと見つめる。




『愛してる』




確かに聞こえた

愛の言葉。




また鼓動が速くなる私を知ってか知らずか

環方くんはなにかを思い出したように

踵を返して戻ってきた。