「お、おいっ、マイク……」



「うるさい。」



歌詞は流れ始めているのに、誰も歌わないから
みんなキョロキョロしている。



数人の女子は俺がマイクを持っているのに気づいていた。




「あー、ちょっと聞いて。」



マイクに声を通すと、全員シーンとなって
俺を見た。



「今俺の肩で寝てるこいつ。


俺の彼女だから。」




女子がキャーッという声を上げた。



「言っとくけど、こいつあの下らないルール破ってねぇよ。

俺から告白しただけ。

俺が死ぬほど好きなだけだから。」



さらに女子の叫び声はうるさくなった。