「もう茅に分からせるのめんどくさいから、
とりあえず気をつけて!」


それ、私がバカってことですか……。


「分かった……」


環方くんを横目で見ると、
あの本を読んでいた。



「~~!ちな!あれ!」


読んでる!

あたしが貸した本!


「何?」


「わ、環方くんが…キーンコーンカーンコーン…………



チャイムにさえぎられたぁ……



私たちは大人しく席についた。



環方くんの周りを囲んでいた女子たちも散っていった。