1週間後、おっちゃんは帰った。



途中で何か、気分を損ねたのかいきなり「帰る」と言い出した時はショックだったけれど…

居てくれてよかった。



家の者以外には心許さなかった犬たちも、おっちゃんに懐くようになった。



町内の夏祭りでは

「歌うで!」

と張り切っていたおっちゃん。


予定が狂って歌えなかったね…。


おっちゃんの歌声聞けなくて残念…。



本当に賑やかで、おっちゃんが居た時は

「よく笑い声が聞こえてきたよ」

と、ご近所さんも言っていた。


(日頃どんだけうちが静んでいるんだろう?)





帰り際、時間がくるまでバスセンターの近くの喫茶店で、大きな「しろくま」をごちそうしてくれた。



あんな立派なもの、とても自腹では食えないわ。