私はさすがに怒りを覚えた。


確かあの人は昨日、小さい小さいと言われていた人だろう。


あの時は親近感を感じたけど…なんなのあの態度!!!




「じゃあ、来週に委員会が開かれるからみんなよろしくな」


すべての委員会や係が決まるとちょうどチャイムが鳴り、5時間目が終わった。


すると杏ちゃんがくるっと振り向いて私を見た。


「ホントに残念だったねぇ…」


「そうだねぇ…」


「でも、まあお互い頑張ろうか!柴崎も気難しいけど悪い奴じゃないから」


杏ちゃんはそう言って笑った。


…気難しい……か。


「でもさ、さっき私その柴崎くんにめっちゃ睨まれたんだけど……」


小声でさっきのことを話す。だけど杏ちゃんは「あー、気にしない気にしない」と苦笑いしながら言った。


「ちょっとね、あいつ女子が苦手みたいで。そんなこと小学生の時もあったんだよ~。『柴崎くんに睨まれた~』っていうのが」


女子が苦手~?だからって睨むことなくない?私悪いことしたわけじゃないもん!


「けどホントに悪い奴ではないから!」


「…ん~……」


杏ちゃんはそういうけど私は柴崎くんと上手くやっていけない気しかしなかった。