「そうだ。今日委員会を決めるって言ってたよね。一緒に保健委員しない?」


笑顔のままでそう提案された。


「保健委員?でも私でいいの?」


「うん!あ、もちろん花音ちゃんが嫌なら無理にとは言わないよ」


「嫌なんて、そんな!一緒にやろう!」


「やった!」


2人でそんな約束を交わした。





5時間目のLHRの委員会決めで私たちは約束通り保健委員になろうと立候補した。


……しかし。


周りを見渡すと、保健委員に立候補した人はざっと7、8人。


ジャンケンで決めることとなった。


「「「じゃーんけん……」」」


---ポン


「え」


大人数の場合、ジャンケンはなかなか決まらないことが多い。


だけど…。


計8人いる中で私は一発でただ1人負けてしまった。


思考回路が一瞬停止する私と「あちゃー」と顔を残念そうにする杏ちゃん。


私はゆっくりとジャンケンをしていた円から外れ、自分の席に戻った。


このジャンケンで保健委員は杏ちゃんと他の女の子に決まった。