「…なぁ、凛」

「ん?何?」

「…人って、死んだら、どこ行くのかな」

「…………」

「天国とか地獄とか、本当にあんのかな」

そう言って、また寂しそうに笑う涼太を見て
私はまた胸が苦しくなる。

「…どうだろうね」

そんな曖昧な言葉しか、わたしはかけられなかった。


 

―――…見えなかった。


涼太の、未来が



どんな病気か、わからなくても


涼太の病状は、どう見ても良い方向には進んでいなかったから