ちょうど端の席が2つ空いていて
そこに座った。
私「類は私に勉強を教えろという訳ね」
類「当たり前」
私「でも、最近全然やってなかったからな…」
類「ま、大丈夫だろっ」
私は自分よりも類が心配だよ…
私達はテストまでの一週間、図書館にかよいつづけた。
テスト当日。
意外に手ごたえはあった。
最後の科目のテストの終わりのチャイムがなると同時に
「「「おわったあーー!」」」
いたるところでそういう喜びの声が聞こえてきた。
明日にはテストが返ってきて
終業式を終わらせれば夏休み!
次の日。
テストがまとめて返却された。
結果は学年平均の70点を少し超えたぐらい。
いつもより…低いな
あ!
私は類の席に向かった。
私「類っ!どうだった??」
類「これ…」
そう言って類が私に見せたのは…
友美「類くんが全部90点代!?」
友美が大声で叫んだ。
私「しーっ…声がおっきいよ!
本人もすごく驚いてたんだからね…」
れいら「類、勉強苦手だったよね?」
私「うん…そうだったはずなんだけど」
3人で話していると
奈々「いいから…終業式だから移動…しよ」
ぐったりとした様子の奈々が現れた。
奈々は数学で赤点を取ってしまい
夏休みは泣く泣く補習を受けなければいけないらしい。
私「奈々…あんまり落ち込まないでっ」
友美「そうだよっ!
休みの時は海とか行ったりしようね!」
奈々はしばらく落ち込んでいたけど
終業式が終わる頃には
「夏休みだ〜!」
なんていって騒いでいた。
夏休みに入って10日が過ぎた。
いつものように夜にベッドでケータイをいじっていると
~♪♪♪
類からの着信。
「も、もしもし?」
『あーもしもし。美紅?
明後日と明々後日あけとけよ。
海行くぞ』
「ほんと?やった~!!
んっとねーれいらと友美と奈々も誘うね♪
たぶん、みんな彼氏も連れてくると思うから〜
いいよね?」
『別に構わねーよ。
近くに俺んちの知り合いが経営している
旅館あるからそこに泊まるぞ?』
「おっけ~!じゃあ楽しみにしてるねっ」
そして、待ちに待った今日。
類のお父さんの車に乗ってみんなで海へ。
奈々は彼氏が運転できるから彼氏と海に先にいるって。
類パパ「みんな~海ついたぞ~♪」
私達は車が止まったと同時に飛び出した。
私「海だあー!!」
「はしゃぐのはいいけどケガとかすんなよ~」
そう言って車から降りたのは白川先生。
みんなはれいらと白川先生が従兄弟でそういう関係ってことを知っているから
一緒に連れてこれた。
って言っても無理やりこさせたんだけどねっ
友美「あれ、奈々達じゃない?」
私「あっ!ほんとだ!
奈々~!こっちこっちー」
手招きで奈々達を呼び寄せた。
奈々「あっ!みんなに紹介するね
彼氏の本堂 葵(ほんどう あおい)」
と奈々の隣に立ったのは黒縁メガネの髪がかるくウエーブしている美形男子。
葵「いつも奈々がお世話になっています。
よろしくお願いしますっ」
圭佑「てか、みんな水着に着替えないのか?」
私「女子はみんなもう服の中に着てるから脱ぐだけだよ~」
圭佑「そっか~じゃあ男子は着替えてくるぞっ」
そうして、更衣室の方に男子は向かった。
って言っても白川先生は行かなかったけど。
私「先生は泳がないんですか?」
れいら「けいちゃんカナヅチだから」
白川先生「こら!れいらっ余計なこと言うなよっ」
れいら「はいはーいっ」
微笑ましい光景だなあ…
なんて思っているうちに男子は着替えてきた。
女子も更衣室に行って服を脱いで水着になった。
圭佑「うひょーみんな可愛い♪
美紅ちゃんの胸元にリボンついてあるねっ」
─バシンッ
急に類が圭佑の頭を叩いた。
圭佑「わかったよーそんな怒んなって~」
類「美紅っこれ着ろよ!」
そう言って類は自分のパーカーを私に投げた。
私「でも、これから泳ぐ…」
類「海に入る寸前まで着とけ」
私「わかった!ありがと」
なんか、この感じ懐かしいな…
一生の恋バナの時もこういうことあったなー…