「…すみません。」

一応、私が悪いんだから、素直に謝る。

だけど、だけどさ!!

「授業始まる前に起こしてよ。」

横の席の人に抗議してみる。
えーと、たしか吉田健斗くん。

すると彼はじとっとした目で私を見た。

「何回も声かけたし。」

どことなく苛立たしげだ。

「そうよ!!せっかく吉田君が起こして
くれたのに、あなたは無視したのよ。」

キーキー声を発する先生。うるさ。