「…?」

『本当、ごめん。』

意味がわからず、黙り込む私を吉田君は
肯定したと受け取ったらしい。

しかし、私は何に対して謝られているか
さっぱりなのだ。


しばらく気まずい沈黙が流れた後。


『だけど、昨日のは煽ったお前も悪いん
だからな。』

吉田君の何とも言えない、切なげな声が
電話越しに私の耳に響いた。

昨日…?




……あぁ。キスのことか。