「いや、別に。」

冷静を装って答えたけど、内心は笑いを
堪えるのに必死だった。

「で、吉田君が何って?」

相手の目をじっと見つめながら聞くと、
女子集団は少し後ずさった。

「だ、だからっ!転校生のくせに、図々
しいってことよっ!!」




そう叫ぶだけ叫んで、彼女たちは走って
何処かへ行ってしまった。




何だ、いったい。


……確かに転校生ですけど。