「んー。別に理由はないんだけど、どうせ自習だったしいいかなって。」
私は素直にこたえる。
仮病をつかわないのがいいところだと思う、と心の中で自画自賛をしてみる。
「相変わらずだな。」
健斗がどことなく嬉しそうに言った。
「なによ、相変わらずって。」
意味がわからず聞き返すと、
「んー?なんかブレないなって思って。そういう気まぐれなところ。」
健斗は再び私の頭をわしゃわしゃっと優しく撫でた。
こんな些細なことに幸せを感じる。
「どうせ気まぐれですよ〜っだ。」
気まぐれだけど、文句ないよね? end