「痛っ。」

たいして痛くはないが、ついつい反射で
声が漏れた。

すると先生は不機嫌そうに

「授業終わったら職員室に来なさい。」

と告げて、教卓へ戻って行った。


……。最悪。




こうなると、ついつい吉田君へ恨めしい
視線を送ってしまう。

「いや、わかってるよ?
吉田君はちゃんと起こそうとしてくれた
ってことくらい。

でも、もうちょっと粘ってよ。

引っ掻いた私も悪いけど!!」