「お前の手が好きだ」
泡雪は両手で沙霧の手を包み、そして頬を寄せる。
「私はお前に………お前の手に、もっと触れてほしい」
静かに瞼を下ろし、沙霧の手に頬を押しつけるようにする白い相貌を、沙霧は愛しげに見つめた。
「………わたしも好きだよ」
沙霧は泡雪を抱き寄せ、耳許に唇を寄せて囁きかける。
「君のその、清冽な氷のように冴えた、そして柔らかい雪のように真っ白な、美しい心が………」
瞼を上げた泡雪の瞳に、ゆっくりと近づいてくる沙霧の真摯な顔がうつった。
泡雪は再び、目を閉じる。
寒さと不安で冷えきった唇に、沙霧のあたたかいそれが重なった。
泣きそうだ、と泡雪は思う。
触れ合った部分から伝わってくる沙霧の温もりが、愛しくて愛しくて、なぜだか涙が溢れた。
その温もりがもっと欲しくて、泡雪は沙霧にすがりつくように腕を回す。
沙霧も応えるように腕に力を込めた。
ーーーその夜、二人は初めて結ばれた。
泡雪は両手で沙霧の手を包み、そして頬を寄せる。
「私はお前に………お前の手に、もっと触れてほしい」
静かに瞼を下ろし、沙霧の手に頬を押しつけるようにする白い相貌を、沙霧は愛しげに見つめた。
「………わたしも好きだよ」
沙霧は泡雪を抱き寄せ、耳許に唇を寄せて囁きかける。
「君のその、清冽な氷のように冴えた、そして柔らかい雪のように真っ白な、美しい心が………」
瞼を上げた泡雪の瞳に、ゆっくりと近づいてくる沙霧の真摯な顔がうつった。
泡雪は再び、目を閉じる。
寒さと不安で冷えきった唇に、沙霧のあたたかいそれが重なった。
泣きそうだ、と泡雪は思う。
触れ合った部分から伝わってくる沙霧の温もりが、愛しくて愛しくて、なぜだか涙が溢れた。
その温もりがもっと欲しくて、泡雪は沙霧にすがりつくように腕を回す。
沙霧も応えるように腕に力を込めた。
ーーーその夜、二人は初めて結ばれた。