「花音!結愛!次、うちらだから行こっ!」
「はーい♪」
私たちの番が近づく。
音楽室に入ったときは、もう夕日がステージを赤く染めていた。
翼先輩は、空になったペットボトルを片手に、音楽室の隅にしゃがんで、バンドを見ていた。
ずっと、ここで全部のバンドを見てたんだ。
さすが部長。
先輩の表情は、すごく真剣で、先輩の顔も夕日で赤く染まってた。
翼先輩は、私たちの曲も、きっとあんな風に聞いてくれる。
先輩が褒めてくれたこの歌声を、先輩に届けよう。
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