グルゼの番が終わり、2年生のバンドへ移ったので、私たちはそれまで練習することにした。
でも、花咲いたのは、やっぱり結愛との恋の話。
「グルゼ、かっこよかったねぇ~!!プロみたい!あれ、自分たちで作った曲でしょ?普通に売れると思うんだけど!」
私は、興奮気味に結愛に言った。
「そうだね~。花音、翼先輩ガン見だったもんね♪」
「へ!?」
たちまち赤面する私。
そんなに見てたかなぁ…。
「来年は、いないんだね」
結愛が、窓から青い空を見上げながら、ぽつりと言った。
その言葉が、私の胸をチクッと刺した。