入学して数日後のHR
『今日放課後誰かに俺の雑用やってほしいんだよなー。誰かいる?』
女子が勢い良く手を上げる。

先生は辺りを見渡して

『じゃあ如月!やってくれるか?』

え、私?
手上げてないけど…
うー女子の視線が痛い。

『あ、はい…』

その日の放課後教室で待ってると
息を切らした先生がやって来た。

『遅れてごめん!ありがとな!』

『あの、なんで私なんですか?』

思い切って聞いてみる。

『他の女子だとまともに仕事してくれないと思って!嫌だったか?』

『あ、いや、別に全然…』

妥当な理由に何も言えなかった。

その日は授業で使うプリント冊子作りを2時間くらいやった。

『終わったあ!』

周りを見ると眠っている先生
夢中でやってたから先生が寝てたことなんて気がつかなかった
疲れてるんだよね。

思わず頭を撫でていた
本当に無意識だったと思う。

『ん…わりっ寝てたか?ふぁーあ!あれ、おわった?』

先生がいきなり目を覚まして
心臓が止まるかと思って
声が出なくて頷くので精一杯だった。