黒崎は言って、ドアを開けた。


「病院だよ。」


わたしは、ふらふらと車から降りた。


「行くよ。」


黒崎が、歩き出した後ろをついて行く。


そうだ、あの飛行機事件からわたしの周


りではよく人が不幸になる。


中学時代は、クラスで必ず誰かが嫌な思


いをしていた。


高校は、遠くの私立高校へ進学した。


中学の友達はみんな地元の公立高校へい


った。


「美咲ちゃん、着いたよ。ここが、ご両


親の病室だ。」


その部屋に入った時だった。


急に部屋の照明が落ちた。


「きゃっ‼︎」


「.........停電か?......おかしいな。」


黒崎は、不思議そうに首を傾げた。


その時だった。


わたしは、真っ暗な部屋にチューブで繋


がれた両親を見た。