長い螺旋階段の下にはこれまた世間で言うイケメンと毛並みの整った馬がいくつもいた。

「おい、あれだ!!人間だ!!」

俺達に気づいた一人の男が叫ぶと、下にいた全員が一斉にこちらを見上げた。


「お前ら、騒ぎは起こさねぇって約束だろう?」

人間の姿になった帝虎が言った。

「でもよ、人間がいるとなったら話が違う。」

ケルピー達が吠え始めた。

帝虎も唸りだす。


「うるさい。」

沙娜の言葉に全員が静まりかえった。

「ケルピー、この男はただの人間ではないぞ。」

怪しい笑みを浮かべながら沙娜は俺の方に近づいて来る。



(!!!!!!?????)

あっと思う間もなかった。

気づけば、俺の口は塞がれていた。



「契約成立だ。」