藍に負けじとシゴトをこなし、定時に無事終了。







会社のエントランスで藍と落ち合い、一緒に帰る。







今まで、当たり前の様に一緒に帰っていたのに、今日はやっぱり少し他所他所しくなってしまう。







それは、隣にいる藍が、もうオレの婚約者でなければ、彼女でもなくなってしまったからだろう。







駅に向かって並んで歩く。







藍に話したいこと聞きたいこと、たくさんあるのに、何から話して良いのか分からない。







1人ソワソワしていると







「大貴、奮発してくれてたんだねー、婚約指輪」








藍が口を開いた。