「藍の母親って弁護士じゃん。 今回の事が藍の母親の耳に入ってみろよ。 倍の金額請求してくるだろうよ。 自分の大事な娘を傷つけられたワケだし。 きっと100万円以下じゃ藍の母親は納得しない。 藍の母親の納得しそうな最低額が100万円なんじゃん?? 藍は、藍の母親がそれ以上の額を請求する前に手を打ったんだろ」







『流石だなー。 藍』剛が眉間に皺を寄せながら笑った。








「・・・・・・・・・・藍の事だから、母親を説得したらお金返す気でいると思うよ。 藍は母親と違って理系女子じゃん。 感情より論理で動くヤツじゃん。 大貴を恨んでいたとしても、大貴からお金を取り上げて幼い子どもに何かを我慢させる様な事はしないよ、絶対」







剛の言葉に妙に納得した。







藍が慰謝料請求してきた時、やっぱり違和感があったから。







藍の怒りは尤もだけど、藍らしくないなと思ったから。