「藍、オレ、ちょっと田舎帰るわ。 高校の同級が死んだらしい」







籍は入っていないけれど、藍とは既に一緒に暮らしている。






目の前でせっせと洗濯物を畳んでいる藍に、死んだのが元カノである事は、なんとなく言わなかった。






「・・・・・・・・・え。 まだ若いのに・・・・・・・・。 可哀想に。 有給、貯まってるんでしょ?? ちょっと長めにお休み取って、高校の時の仲間とゆっくり思い出話でもして、しっかり故人を弔っておいで」







藍は、手に持っていた洗濯物をその場に置くと、オレの隣に座り『よしよし』とオレの頭を撫でた。







「うん」







心地よさに目を閉じる。







元カノが死んだ。 それは、とても悲しい。







でもオレは今、凄く幸せだ。