「大貴。 どうしたの??」
少し驚いた様子の藍が、オレを見上げた。
「藍、デートしようよ。 ・・・・・・・・・優貴がさ、『オカンが拗ねてるだろうから追いかけろ』ってさ」
言いながら、藍の指の間に自分の指を絡めて手を繋いだ。
「・・・・・・・・・・・何ソレ。 なんか、バカにされてる感・・・・・・・・。 8歳児にバカにされるるとか・・・・・・・・・・屈辱!!」
顔を顰めながらも、何だかんだ手を握り返してくる藍。
ホント、こーゆー所が可愛いんんだよな、藍って。
「・・・・・・・・・・で?? やっぱ拗ねてたんだ??」
重ねてオレも藍を小バカにすると
「はぁ??! 拗ねるよ!! それはそれは盛大に。 優子さんに嫉妬したくないから出てきたのに、今歩いてるこの道だって、優子さんと歩いたんだろうなーとか過ぎると、キィィってなるわ」
藍が、繋いだオレの左手に握力を加えた。
藍の嫉妬は可愛いと思うし、嬉しい。
・・・・・・・・・・・が、痛い。