「・・・・・・・・・・・・まぁ、オレも完全な文系だったけど、優子よりは勉強出来たぞ」







そういえばさっきの優貴の表情、テスト前の優子にそっくりだったな。







優貴は、見た目はオレにそっくりだけど、しぐさはどことなく優子に似ている。








でも『なるほどねー。 オレはどっちに似たって算数出来ない運命だったワケか』と開き直る優貴は、どっちにも似ていない。







これはきっと、藍の影響。







「・・・・・・・・・・・優子もテスト前になると、さっきの優貴みたいなしょっぱい顔、しょちゅうしてたわ」








思い出して笑っていると








「・・・・・・・・・・・高校時代のお母さんって、どんな感じだった??」








優貴が興味津々にオレの傍にやって来た。








『優貴に、優貴の知らない、大貴が知ってる優子さんの高校時代の話をしてあげたら??』『でも、ワタシがいない時にしてね・・・・・・・・・嫉妬しちゃうから』








藍が言っていた言葉が過ぎった。








今が、その時なんだと思う。












優貴に、優子の話をしよう。