『じゃ、先戻るね』藍がオレに笑いかけ給湯室を出て行こうとした。
「待って」
そんな藍の腕を掴んで、自分の胸に引き寄せる。
「藍、大好き」
溢れんばかりの自分の気持ちが抑えきれなくて、思わず藍を抱きしめた。
「・・・・・・・・・・・・ちょっとー。 これ以上頭の中でお花が咲き乱れちゃったら、シゴト捗らなくなるでしょー」
言葉とは裏腹に、藍もオレの背中に腕を回した。
「あと1分だけね。 1分経ったら戻ろうね」
藍がぎゅうっとオレに抱きつく。
「だな。 オレも絶対残業なんかしない。 一緒に帰ろうね」
藍の髪にキスをして抱きしめ返す。
・・・・・・・・・・・・ダイジョウブかな。 オレ、シゴト出来るかな。
オレの頭の中の畑も、もうこれ以上咲けないくらい、花が犇めき合っていますけど。