「・・・・・・・・・・・・みんながしてる噂話、ウチらに肯定的な話じゃないって分かってるのに、何でかなぁ。 『ウチらに幸せ見せ付けられて嫉妬してるんだろうな。 そりゃあ、悪口の一つも言いたくなるわなぁ』って自分に都合良く捉えてしまうんだよねー。 ワタシ、頭の中がお花畑なんだろうね、きっと」
情けないオレの隣で、藍は幸せそうに可愛く笑いながらコーヒーに口をつけた。
藍の言っている事が本心なら凄く嬉しい。 でも
「・・・・・・・・・・・・ホントに?? 無理してない??」
「無理してるって言ったら、してるよ。 今日超無理して高速でシゴトしてるもん。 早く終わらせて優貴が喜びそうなお肉料理のレシピググりたいんだよね。 残業なんか絶対にしたくない」
そう言うと、藍はコーヒーを一気に飲み干し『よし!! 気合入った!! やるぜ!!』と拳を握った。
なんて勇ましいんだ、藍。
なんて愛おしいんだ。