呆気にとられる部長に『これからも宜しくお願いしまーす』と笑顔で会釈すると、藍がオレのデスクにやってきた。
「大貴、結婚式を予定通りにやる事になったんだから、みんなに優貴の事言っといた方がイイと思う。 みんなに出席してもらうんだし。 当日に『あのコ誰??』みたいな事になるの嫌だしさ」
藍が『早めに言った方がイイよね??』と急かしてきた。
優貴は、オレの・・・・・オレと藍の自慢の大事な息子。
だけど、優貴の事を話したら、会社の人間はどう思うだろう。
オレはどう思われても構わない。 でも、藍まで変な目で見られないだろうか。
でも、守る。 藍は絶対守る。 悲しい思いは2度とさせない。
優貴の存在だって隠したくない。
オレの、かけがえのない家族だから。