「・・・・・・・・・・あの子、オレのガキの頃に似てるんだよ」







「・・・・・・・・・・え」







オレの言葉に驚いた仲間が、オレの顔を見た。







「・・・・・・・・・優子は、何で教えてくれなかったのかな」







優子の写真を見つめながら、優子に問いかけるように仲間に投げかける。







だって、もう優子からは答えをもらえない。







「・・・・・・・・・・大貴さ、大学入って携帯の番号変えただろ。 優子が『大貴と連絡取れなくなっちゃった』って言ってた」







オレの仲間は地元残留組が多かった。 隣に座ったコイツも地元の大学に進んで地元の役場で働いている。







当時、コイツは優子と連絡を取り合っていたのだろう。








「・・・・・・・・・・でも、すぐ変えたわけじゃない。 それに、確かに電話に出ない事も多かったけど、メールで教えてくれるとか出来ただろうに」







もし、自分の子どもが出来たと分かっていたなら・・・・・・・・。