それから僕は毎日草原に
満月ちゃんの声を聞きに
行くようなった。

どうやら満月ちゃんの家は
この草原の傍みたいで
お父さんが居なく
お母さんと二人で暮らしてるって。


夜はお母さんが仕事でいないから
時々草原に来てるみたい。


けど夜に家を出るのは禁止
されちゃったらしい。
女の子だもんなぁ


この頃は歌が聞けない・・・


もう帰る・・・か。



──どぅしてどぅして好きなんだろぅ
 君の声悲しい程響ぃてるよ・・・
 今まで何が支ぇだったか
 遠く離れてわかったよ・・・ ──



久しぶりに聞いた声は
透き通っていて
涙が出るほど綺麗だった。