私はゆっくりと目を開けると、見慣れた天井が見えた。…颯斗の部屋だ…。

窓から外を見ると暗くなっていた。
何時間寝ていたんだろう?

「雪奏!」そう言われて振り向こうとしたら目の前が真っ暗になり、颯斗の香りに包まれた。

…抱き締められてる?

「半日…だぞ?寝すぎだ。」と怒ってる声で言われて

「ごめんなさい…」そう言うとペシッとデコピンされた。

「痛い…」痛くて涙目になりながら抗議すると

「なんで謝るんだ?」と言われた。

「心配掛けたし…颯斗、声怒ってる…」と言ったら

「目、覚ましたからもう良いから。」と颯斗は答えた。私は起き上がると、颯斗に抱き付き

「ありがとう。」と言うと颯斗は私の背中に腕を回した。…颯斗の腕の中、落ち着くな…

「雪奏。」

「どうしたの?」そう言って目線を上にすると

「雪奏の纏っている空気…少し違くなってるぞ?」と言った。

「あ、忘れてた。…説明するから皆の所に行こう?」と私は言った。