…翌日朝4時。
私はジャージ姿で家の道場にいた。
…失敗してばかり。…何がいけないんだろう?
考えても答えが見つからない。
《ヘル》に相対する前に物にしなくては…
深呼吸して気持ちを入れ直してからもう一度チャレンジしようとしたけど、聞き慣れた足音が聞こえた。…もう起きちゃったんだ…
「こら。雪奏。」来たのはかなり不機嫌な颯斗
「無理するなって言ったのに朝早くからやりすぎだ。」かなり怒ってる…無表情が怖いけど、
「《ヘル》だよ…?颯斗は知らないけど、《ヘル》は危険な存在で曾お祖父ちゃんが亡くなったのは《ヘル》のジョーカーと相討ちになったから、なんだよ?まだ、エース、ジャック、クイーン、キングがいる。…早く力を付けなきゃ…」私は颯斗に背中を向けて【無】の練習をし始めた。が!!ぎゅっと颯斗に抱き締められた。
「は、颯斗?離して。練習出来ないよ。」そう言っても颯斗は黙ったまま…え?
「颯斗、震えてるの?」私は言うと颯斗はビクッとした。…当り、なんだね?
「何の為に俺やさくらたちが居るんだよ…」悲しみに溢れた声で颯斗は言った。