「私たちが考えている疑問は『何故《ヘル》の一族は短時間しか此方の世界に居られないのに存在でき、殺害出来たのか』です。」此処で颯斗は質問を入れた。

「短時間ってどのくらいだ?」

「低級では10秒、上級だと一時間以内です。」そう答えた

「そうか…複数居ると言う事は考えられないか?」颯斗は言った。

「別の《ヘル》の一族と言う可能性は私も考えました。…ですが、別の《ヘル》同士が居ると《ヘル》同士で力の反発が起き、力が発動出来ないのです。…時間差、という事は考えましたが、魔物が出現するには時空に穴を開けなければならないのですが、別の新しい穴を開けるためには古い穴を閉めてからで無ければ開ける事は不可能なのです。今日見た現場はまだ穴が開いている状態でした。時間では此方が早いのですが。」と言った。

「…」皆考えてる。課に沈黙が降りた。