ー夜。時宮邸ー

颯斗と私は私の部屋で宿題を片付けていた。

私のプリントをチラッと見た颯斗が

「そこの問3間違ってるぞ?」と言った。

「えっ?あっ本当だ。ありがとう。気付かなかった。」と言ってから消しゴムで字を消して答えを書き直した。…まちがって無いかを確認して今までやっていた問題に目を落とした。

「…どうしたんだ?間違えるなんて珍しいけど。」と颯斗が言った。

「…うん。澪の事。昨日の澪の力の使い方…精神を通常に戻すってのかなり上級技でさじ加減1つで精神崩壊する紙一重の技なの。颯斗も分かると思うけど、力って練習を積み重ねてようやく身に付くの。…澪は練習無しに成功させた。これってまた1段階上の技も使えるって事だから。…澪に私が知ってる回復系最上級教えても使えるかもって。…でも回復系って私の使う《無》の次に難しいから。1つ間違えたら術者の命に関わるから、考えちゃってね?」私が言うと颯斗は

「そうだな…俺の空の舞もようやく形になり始めたからな…回復は戦いに必用だけど術者が危うい、だなんてな。…なら、本人にどうしたいか聞いてみたらどう?」そう言った。…澪自身か…

「分かった。…まだ起きてるだろうしメール、打ってみる。」そう言ってからスマホを手に取りメールを打って見たら『チャレンジしたい。』って帰って来た。