リビングに降りると、ニュースを見た。
昨日、冬哉さんたちが話していた内容の会見。
冬哉さんが事前に準備していたボイスレコーダーのおかげで時宮は情報開示を要請していた事が分かり、逆に否定していた警視庁幹部が総辞職らしい。
…長谷川のオヤジさんちゃんと分かってて最後まで情報開示賛成していたんだな。
…良かったな。二人とも。
俺は生徒会の兄妹メンバーの顔を思い出した。
「おはよう颯斗。雪奏ちゃんの具合は?」さくらが聞いてきた。
「あぁ、おはよう。まだ、寝てる。…今はゆっくり休ませる事になってるから、協力宜しく」
俺が言うと
「うん、分かった。あと、お父さんからの伝言『体力や精神力が回復するまで学校は休ませろ。今は睡眠と栄養をたっぷり取らせなさい。颯斗は可能な限り側にいろ』ってさ。さ、雪奏ちゃんの側に行った行った。」と背中を押すが、
「あ、そうそう、まだ苺残ってるはずだから苺ヨーグルト雪奏に起きたら食べさせるから作っといてって母さんに伝えて。」と言った。
「りょーかい。伝えておく。」とさくらは言った。