店内の仕切り付きの小部屋に通された。
「何食う?」颯斗が言っても無視。…颯斗はため息をついて、私を抱き締めようとするけど私は拒絶した。…ツマンナイ。家に帰った方がまだ良い。
「雪奏。」そう言われても無視。…全部無視してやる。
肩を捕まれ、振り向かせようとするけど、その手を捻った。
冷たい目線を送り、(目、据わってたかも。)席を立ち上がった。帰ろうとそっちの方へ向かおうとすると颯斗は後ろから抱き締めて
「悪かった。…だから機嫌直してくれ。」
トコトン無視何だから!!
ありがとうと大好きって意味でぎゅ~ってしたのに拒絶されて…どれだけ傷付いたか颯斗は分かって無い!!
無理矢理颯斗が私の方へ振り向かせると颯斗は息を飲んでいた。
〝颯斗は何も分かって無い!!私がさっき抱き付いたのは日頃言えない大好きって事とありがとうって意味だったのに!…もう帰る!!〟
…今使ったのは龍語。龍とその契約者しか分からない。
颯斗は呆気に取られていた。