「よし、じゃあ行くわよ!」
「へ?」
「桃ちゃん、レッツゴー!!」
「えぇっ!?」
待って、結局まだ詳しいこと聞いてないよ!?
というあたしの抗議はゆっちゃんたちには届かず、あたしは二人に背中を押されるように中に入った。
そして、そこに待っていたのは……
―――――――――――――――――
――――
「何飲むー?」
「おれコーラ」
「あたしオレンジ」
「あたしもー!」
「こっちはカルピスねー」
がやがや………
えっと……
これはいわゆる、合コン???
あたし、なんでここにいるのでしょう?
あたし、霧谷くんと言う彼氏いるのですけど……
ゆっちゃん、峰くん。説明して下さい……
「ねぇ、名前、萌チャンだよね?」
「あっ、うん……」
とりあえず、どうすればいいのか分からなかったので一人、隅の方でジュースを飲んでいると一人の男子が隣に座った。
き、金髪だぁ…なんか怖いなぁ……
「えっ、と……」
さっき自己紹介してたけど……名前なんだっけ…
「オレ、和樹(カズキ)だよ。ヨロシク」
「よ、よろしく……」
和樹くん、ね。ちゃんと覚えた。
「萌チャン、マジかわいいね?」
「あはは……」
別にお世辞なんて言わなくてもいいのになぁ。
笑って誤魔化しておく。
それから何故か和樹くんはずっとあたしの隣で喋っていた。
はっきり言って何を言っているのか分からない、というかあまり興味がなかったから聞いてなかったというか……
うん。聞いてなかったです。
とりあえず自慢が多かったのは気のせいじゃないと思う。
他の子と喋ればいいのに、どうしてここにいるんだろ……