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「うぅー……」


「萌、まだご機嫌斜め?」



クスクスと上から流の声が聞こえる。


比例してカアァ、と顔に熱が上がった。



だって…だってぇ……


た、確かに流のすっ、好きにしてって言ったけど……でもっ!



「限度があるよぉ……」



すごく、すっごく恥ずかしかったんだから!


それに、よく考えてみると、ここは学校の空き教室で。



あたし、何してるの……


普通に考えてこんなところであ、あんなことしちゃうなんて……


うぅ、恥ずかしすぎて死んじゃう……



「最初に言ったじゃん。余裕ないから優しくできないかもって」



う、言ったけど……


むぅ、と流の胸に顔を埋める。


流は相変わらず楽しそうに笑って、あたしの髪を指に絡めたりして遊んでいる。



「ま、俺的には新しい萌を見られたから満足、かな」



流は楽しそうだなぁ。


さっきまで不機嫌?弱ってる?


そんな感じだったのに……



「流のばぁか……」



ぽつり、と流に聞こえないぐらい小さく言ってみる。



「もーえ?」



あれ、もしかして聞こえてた……?


おずおずと顔を上げてみると、ガッチリと後頭部を押さえられて。



「ふぇっ!?んんっ……」



唇に熱を感じたかと思えば、苦しいぐらいに深いキスをされる。


クラクラしてきたところで唇が離れると、流の綺麗な瞳があたしを見つめていた。



「お仕置き」



最後に軽くリップ音を鳴らしてキスを落とし、流は意地悪く笑った。