思わず顔を背けそうになるけど、流にぎゅうっと引き寄せられた。



「な、流っ」


「んー?」



んー、って……


流、離すつもりないんじゃ……


でも、恥ずかしいけど、なんだかんだであたしも嬉しくて。


そっと流の胸元にすりよる。


流の素肌から、流の体温を感じる……心臓の音が聞こえる。


その音が普段より早く感じてくすりと笑みがこぼれた。



「萌、そんなかわいい顔すると朝から襲うよ」


「おそ……っ!?」



ばっと顔を上げると流はすごく嬉しそうな顔をしていた。


うぅ……意地悪だ。



「む、無理だからね?ダメだからね?」



昨日散々意地悪なことをされて、あたしの体はもうヘロヘロなんだよ……


もう、恥ずかしい……


顔を赤くしたあたしを見て、流は笑顔を浮かべてあたしの額にキスを落とした。



「分かってるから」



最後にぎゅっと抱きしめてから流はあたしを離した。



「後ろ向いてるから、服着ていいよ」


「う、ん。ありがと……」



流の優しさに甘えて、あたしは服に袖を通す。


その際、体がいつもより重くて着替えるのに時間がかかってしまったけど、これは流のせいでもあるから……


うん、でもごめんなさい。



流にも着替えてもらってあたしと流はベッドに座った。


なぜかあたしは流の足の間だけど……


でも流も嬉しそうだし、あたしも、だし……いいかな。



「流、嬉しそう」


「ん、嬉しいよ。やっと萌の全部が俺のになったから」



す、ストレートすぎて心臓に悪い……



「……あ!」


「ん?」


「ちょっと待ってね」



わ、忘れてた!


クリスマスプレゼント用意してたから、昨日のうちに渡そうと思ってたのに……


緊張しすぎて頭の中からすっぽり抜け落ちてたよぉ。