「ありがとうございましたー」
綺麗にラッピングされたプレゼントを見ると、自然と笑みが溢れる。
「よかったわね、萌」
「うん!つき合ってくれてありがとね、ゆっちゃん」
「どういたしまして」
本当にゆっちゃんがいてくれてよかった。
あたし一人だったら絶対決められなかったよ……
今度ゆっちゃんに何か奢ってあげよう。
「そういえば日曜日には霧谷と過ごすの?」
「え?うん…一応」
この前霧谷くんが家に来ないかって誘ってくれたんだ。
「誕生日だし、ケーキとか焼いて行こうかな〜って思ってるの」
霧谷くんはあんまり甘いの得意じゃないから、甘さは控えめにしておかないと。
「それは当日に作るの?」
「ううん。前日に作ろうかなって」
「うーん……それって夜でも大丈夫?」
「?大丈夫だよ」
「そう、よかった」
にこり、とゆっちゃんは笑う。
「なら前日はあたしにつき合ってね」
よく分からないけど、なんか、今は逆らっちゃだめな気がする……
こくこくと首を振ると、ゆっちゃんは満足そうに笑った。
「楽しみにしててね」
「うん」
ゆっちゃん……何を企んでるのかな。
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あっという間に時間は過ぎて、今日は土曜日。
「ゆっちゃん!」
「ごめん、遅れた?」
「ううん、あたしも今来たところだよ」
「よかった。じゃあ行こっか」
あたしとゆっちゃんは近くにあるショッピングモールで待ち合わせをしていた。
うーん……今日の買い物の目的?ってまだ聞いてないなぁ。
ゆっちゃん、何か欲しいものでもあるのかな。