一人、大爆笑してしまった私。


なにこれ?

 
結構感動モノですけどっ?!



「お前… ウケ過ぎだろ」


 
お腹を抱えて笑う私の隣りで、流川の呆れ声が聞こえたけれど。

 

「す、すごーーい」


 
私は大拍手でステージを堪能してしまいました。



ショーを終えて戻ってきたオネエマンたちに再び囲まれた流川。

 
熱気と興奮と、強すぎる化粧と香水の匂いがモンモンと立ち昇ってて。


 
う…

 
ショーは楽しかったけど、これはちょっと耐えれない…

 
っていうか、私だけカヤの外だし。


 
私はそろそろと立ち上がって、トイレへ移動した。

 

「ふう」


 
個室から出て、鏡を覗き込む私。

 
目の下にクマ。ひどい顔…

 
オネエマンに…負けてるよ…


 
腕時計を見ると、AM3:30。

 

「疲れた…」


 
変なヤツには追いかけられ、何年ぶりかでダッシュして。

 
流川にはこんなところまで引きづってこられて。

 
 
昨日から今日にかけて、なんて大ハードな一日なんだろう。


もう、くたくた…


 
テーブルに戻ろうとしたのだけれど、気力が沸かなくて。

 
洗面台に腰かけてぼんやりしていたとき。



「どうしたの、アンタ」


「ひっ…」


 
入ってきた人は。

 
あの時のオネエマン。