三階へ続くエレベターのなか。

 
もがく私を押さえつける流川の腕。

 
軽くプロレス技、入ってます。

 

「い、痛いっ」


「うるせーな。いい加減観念しろっ」


 
監視カメラの向こうの人!

 
見てるんでしょ?

 
助けてくださいぃぃっ!


 
着いてしまった三階で。

 

「いらっしゃいませぇ!!」


 
ドアマン代わりのお姉さん。

 
大きな声でお出迎え。

 
その声に、

 
ぞくぞくと店の奥から現れる他のお姉さま方。



「「いらっしゃいませぇ!!」」



………。



「あらぁ、ナオちゃんじゃないっ! 来てくれたのね」


「久しぶりねぇ。相変わらずイイ男」


「あら? その女、誰?」


「もしかしてナオちゃんの彼女?」


「キーーーッ! 悔しーーっ!」


「まあいいわ。来てくれたなら」


 
口々に思い思いの言葉を発するお姉さま方。



………。



私。

 
流川に押さえつけられていたカラダを無理やり引き剥がし。

 
その背中に隠れました。


 
だって……