・
 ・
 ・

 4人での温泉旅行。


「なんで?! 麻紀と私じゃないの?!」


 部屋割りに驚くコイツ。


 …どう考えたって、そうだろ。

 俺とお前が一緒の部屋になるってことくらい、何で初めから考えられねーんだ。

 にぶすぎるだろ。


 浴衣姿ってのはいいもんで。

 危うく一線を超えかけた。

 
 逃げればいいものを、俺の下で小さく身を縮めながらも動かずに。

 叩くなり、噛み付くなり、もがくなりしろよ。

 
 あとに引けない状態で、

 天然仲居の登場に、本気で感謝した。

 

 それからあの二人。
 
 まったく、あの時はひでぇ目にあった。

 何てったっけ? あの彼氏。

 風呂に入りながら遠慮なくカラダに触ってきやがって。

 俺にそっちの趣味はねぇ。

 
 夕食時もそうだ。

 麻紀っていうあのオンナ、次々に酒を注ぎやがって。

 コイツと同じような下着をつけてあそこまで暴れるとは。

 まあカラダつきは断然向こうの方が上だが。

 その辺は目の保養になった。

 …コイツには、あえてオフレコにしておくが。