整った顔立ちのなかにある目は、すっきり切れ長で。
なのに不思議と鋭さが無いのは、薄っすらと刻まれた軽い奥二重のせいかもしれない。
すっと流れるような眉に、綺麗に通った鼻筋。
男っぽい面長の顔にバランスよくそれぞれのパーツが配置されてて。
く、悔しいが、格好よさは認めざるを得ない…
黒目がちの大きな目でアイドル顔の要くん。
それとはまたひと味違った魅力を持つ目の前のその顔に、
私は覗き込まれながらも戸惑った。
あ、あんまり近づかないでくれます?
私……
要くん以外の男の人には、免疫がないんだからっ。
汗汗汗汗…焦焦焦焦…
「ちょっと! 近づき過ぎだからっ」
「そうか? むしろ遠すぎると思うけど?」
そう言って、また数センチ距離を詰められる。
「ひっ…」
がばりっ!
私は盾にしていた布団を頭から被った。
柔らかい布団。
盾にしては不十分で…