「麻紀は…そうだな、うん」



ひとり頷く祐二くん。



「すぐ怒るし、ぶっとばしてくるし、変なこと言うし、どこか抜けてるし」



うんうん、頷く流川。



「いっつもテンション高くて、うるさいくらい明るくて、ああ見えて泣き虫で」



うんうん、頷く私。



「でも可愛いんだよな」



ぽつり。



「うん。大事だな、麻紀のことは。すげー大事」



ビールをこくり。



「いい関係ですよ、祐二さんと麻紀さん。お似合いです」



にこり。流川。



流川…もしかしてとっさに?


ちらり、麻紀のほうを見ると。



「ううう…」



あらら、涙目。


感激してる様子。



「ゆうじぃ~~」


小走りでこちらに向かってきた麻紀は。



「……の、バカやろーーーっ!!」



軽く宙に浮いた足が…



「うわぁぁぁぁっ!!」



叫ぶ祐二くんに、



ガッツーン!!


またまたクリーンヒット。



「あんたなんかねっ! スケベで、バカで、どうしようもなくてっ!」



こぶしを握り締めながら、震える麻紀は。



「あたしが付き合ってあげてるだけ、ありがたいと思いなさいよっ!」



叫んでから。



「あたしだって、どうしてだか分かんないけど……大好きなんだからぁぁっ」



ガバッと。


祐二くんに抱きついた。