ケーキとピアス。

 
流川からのプレゼントに、すっかり気分がよくなってしまった私。

 
自分でも単純だなぁ…とは思うけど。


ケーキに、欲しかったもの…この組み合わせは最強でしょ。


 
「♪~♪~♪~」


 
鼻歌まで飛び出す始末。

 
相当、喜んでるみたいです、私。



「音痴な鼻歌だな、それ」


「そーぉ?」


「お前、歌も下手だろ」


「んなことないけど?」


 
流川の軽い毒づきにも、なんなく返答しちゃってます。

 
これ、機嫌がいいから…ってだけじゃないかも。



「げぶっ」


「汚ねーな。女がゲップなんてすんなよ」


 
いやいや…私もゲップなんてするつもりなんてなかったんですけども。

 
さっきよりも頭がふわふわしてまして…



「うぇ~ぃ~…もう一杯!」


 
差し出すグラスに。



「もうダメだ。やめとけ」


 
押し戻す流川。



「なんでぇ~? けちぃ~」



なんだか、頭のすみっこではわかってるんですが…

 
ふわふわ加減が止まりません。

 
…っていうか、むしろ…



「ひぃぃっく」


 
あれれ…?

 
流川が3人いますけどぉ…

 

「流川直人…アンタ…三つ子?」


「はあ?」